「産後うつ」は本当に「甘え」なの?【完全に病気です】

産後のママ
産後うつって甘えなの?
産後、調子が悪いんだけど、これも甘え?
産後うつってそもそも何だっけ?

この記事はそんな方向けの記事です。

この記事の内容

  • 「産後うつ」とは何か?
  • 「産後うつ」の原因
  • 「産後うつ」の予防策
  • 夫ができる産後ケアについて

この記事の信頼性

  • 現役子育て世代の2児の父であり
  • 妻が「産後うつ」になりかけた
  • きんげんが執筆しています

 

こんにちは、きんげん@kingen1221です。現在2児の父で、毎日妻にキレられながらなんとか育児を回しています。

いまTwitterを騒がせている「産後うつ甘え問題」

発端はこの人のtweetでした。

このtweetが炎上しました。

特にママさんたちから

ママさんたち
ふざんけんな!

という怒号の嵐。

あまりにもみんなを敵に回す発言で、一種の炎上商法だと思いますが、僕はあることに気がつきました。

きんげん
そういえば「産後うつ」ってなんだ??

最初はみんなと一緒になって

きんげん
ひどい発言だな…

なんて思っていましたが、そもそも自分が「産後うつ」に関してあまり知らなかったのです。まったく本当に勉強不足です…妻にキレられるわけだ…

そこで、調べてみることにしました。(えらい)調べてみてわかりましたが、「産後うつ」は完全に病気です。

そしてその予防にはパパの役割がとても大きいことがわかりました。

この記事は特に新パパに読んでほしいと思っています。

「産後うつ」とは?

産後うつ病とは、分娩後の数週間、ときに数カ月後まで続く極度の悲しみや、それに伴う心理的障害が起きている状態をいいます。
・うつ病になったことがある場合、産後うつ病を発症しやすくなります。
・産後うつ病になると、極端に悲しくなったり、泣き叫んだり、易怒性や気分の変動がみられたりします。日常活動や子どもへの関心を失うこともあります。
・カウンセリングと抗うつ薬を組み合わせた治療が役立ちます。

産後3日以内にみられる悲しさや惨めさなどの感情はマタニティーブルーと呼ばれ、多くの母親が経験するものです。こうした感情はたいてい2週間以内に治まるため、あまり心配することはありません。
産後うつ病はこれよりも深刻な気分の変動です。産後うつ病になると症状が数週間から数カ月間続き、日常生活に支障が出ます。約10~15%の女性に発症します。極めてまれですが、産後うつ病よりもさらに重度である産後精神病が発生する場合もあります。
出典:MSDマニュアル家庭版

かなり深刻な状態です。とても「甘え」であるようには僕には思えません。一体どれくらいのママが発症しているのでしょうか?


出典:一般社団法人吉村やすのり生命の環境研究所 女性と子どもの未来を考える

初産婦では出産2週で25%の方が発症しているようです。僕は「産後うつ」とまではいかなくても、「その手前の状態」にはほぼすべての人がなっているのではないかと思っています。

実際、僕の妻も出産後には人格がかわったようにイライラしています。
(たぶん、僕のせいです…)

初産婦の25%もの人がなる状態なのに「甘え」と言えるのでしょうか?そう考えるのはあまりにも非合理的です。

「産後うつ」の症状

産後うつ病の症状には以下のものがあります。

極度の悲しみ
頻繁に泣く
気分の変動
易怒性および怒り
あまり一般的でない症状には以下のものがあります。

極度の疲労感
睡眠障害(過眠または不眠)
頭痛および全身の痛み
性行為やほかの活動への興味の喪失
不安発作またはパニック発作
食欲減退または過食
日常生活を送ることが困難になる
子どもに対する関心の喪失または不合理な心配
無力感または絶望感
こういった感情をもっていることへの罪悪感
子どもを傷つけることに対するおそれ
自殺念慮
母親が子どもとの絆を築けないことがあります。このため後年、子どもに情緒的、社会的、認知的な問題が生じることがあります。

産後精神病では、うつ病に加えて、自殺念慮、暴力的思考、幻覚、奇異な行動がみられることがあります。ときに、産後精神病では子どもを傷つけたいと考えることもあります。

父親もうつ病になることがあり、夫婦間のストレスが増すことがあります。

治療しない場合、産後うつ病は数カ月間から数年間続くことがあります。産後うつ病にかかったことのある場合は、約3~4人に1人の割合で再発します。

出典:MSDマニュアル家庭版

というか正真正銘の「うつ病」ですね。一回発症した人はかなりの確率で再発するということも怖いですね。

「産後うつ」の原因

分娩後に悲しみや抑うつが生じる原因はよく分かっていませんが、以下の要因が関与していたり、リスクを上昇させたりする場合があります。

マタニティーブルー
妊娠前からあったうつ病や、妊娠中に発生したうつ病
過去の妊娠時の産後うつ病
過去に1カ月間の一定の時期(月経周期に関連して)に起こる悲しみや抑うつがみられた場合や、経口避妊薬の服用中にこれらがみられた場合
近親者のうつ病(家族歴)
分娩後にみられるホルモン濃度(エストロゲン、 プロゲステロン、甲状腺ホルモンなど)の急激な低下
夫婦関係の問題、失業中のパートナー、経済的な問題、パートナーの不在などから生じるストレス
パートナーや家族からのサポートの不足
妊娠に関連した問題(早産や子どもの先天異常など)
妊娠に関する葛藤(例えば、妊娠が計画外であった、中絶を考慮していたなど)
妊娠前からうつ病であった場合、主治医または助産師にその旨を伝えるべきです。このような場合、うつ病から産後うつ病となりやすくなります。妊娠中のうつ病は多く、産後うつ病の重要な危険因子の1つです。

出典:MSDマニュアル家庭版

原因を見ていえることは本当に様々な理由があるということです。

つまりは「人によって原因は様々で、何がきっかけで産後うつになるかどうかわからない」ということです。

人には人の事情があるのです。

ただ、パパには原因のひとつに「パートナーや家族からのサポート不足」で「産後うつ」になる可能性があるということをぜひ頭にいれておいてください。

「産後うつ」の予防

出産後の悲しみの感情に対処するためには、いくつかの方法があります。

できるだけ多く休息を取ります(子どもが寝ている場合に一緒に昼寝をするなど)。
すべてをやろうと思わないようにします(例えば、家の中を完璧にきれいにしようとか、料理をすべて手作りしようなどとは考えないようにします)。
家族や友人に助けを求めるようにします。
自分の気持ちを他の人(夫やパートナー、家族、友人)に話すようにします。
毎日シャワーを浴び、服を着替えます。
頻繁に外出するようにします(例えば、雑用をかたづけたり、友人に会ったり、散歩をしたりします)。
夫またはパートナーだけと過ごす時間を取ります。
ほかの母親と共通の経験や感情について話します。
うつ病の女性のための支援グループに参加します。
新しく母親になった人にとって、疲労や集中力の低下、自分が母親でいてよいのかという不安があるのは普通のことであり、これらは通常治まるということを認識するようにします。

出典:MSDマニュアル家庭版

この中の重要なキーワードとしては「家族や友人に助けを求めるようにします」が挙げられます。

一番近くにいる家族…そうパパのサポートが本当に大きいのです。

あるパパ
そんなこと言ったって俺には仕事があるから、無理だよ。

そんなパパには「育児休暇」をおすすめします。1年くらいの長期間でなくても、産後のきつい時期の1~2カ月取得するだけでもママの負担感は違うと思いますよ。

育児休暇に興味がある方はこちらも読んでみてください。
【男性育休】取得したほうがいい?【メリット/デメリットで解説】

「産後うつ」って甘えなの?

ここまで読んできたみなさんの中には「産後うつは甘えだ!」なんていう方はいないと思いますが、さらに衝撃的なデータを掲載しておきますね。

なんと産後1年までに死亡した妊産婦の死因第1位は「自殺」なのです。

自殺=精神的苦痛 が当然大きくかかわってきます。つまり「産後うつ」が自殺に大きく影響しているのです。

ここまできたら「産後うつが甘え」という言説がいかに現状認識していないかということがわかると思います。やっぱtweetした人やばいわ…

この件に関しては産婦人科医の宋美玄さんの記事がとても参考になります。

どれぐらいで復帰すべきか、しないかその人の置かれている状況もわからない人間が言うのはお節介です。フィギュアスケーターの荒川静香さんが産後すぐにリンクに復帰すると「すごい」と言われるのに、人によっては言われ方が違う。

休めというのも違うし、休み過ぎるというのも違う。もちろん産後、最低限の期間、体を休めることは大事ですが、人の育児に口を出すなと言いたいですね。

あなたが疲れなかったとしても、他の人はそうでないかもしれないのは当たり前のことです。

他の事柄だったら、「私はこれで東大に受かった」という方法があるとして、他の人がそれで受からないのはおかしいとは言いませんよね。

でも、育児だと「私はできた」と全国100万人のお母さんに個人の体験を元にアドバイスしてしまう。残念なことです。もっと家族や身近な人に評価される機会があれば変わるかもしれません

出産や育児や妊娠は、すごくパワーを取られるのですね。「すごいね」と言ってもらいたくなる人が多い。今回のツイートをした人も「3ヶ月で復帰してあなたはすごいね」と言われたいのかもしれません。承認欲求の裏返しなのかもしれませんね。

でもそれはあなた個人の問題です。人に押し付けることではありません。

出典:BuzzFeed Buzz「『産後うつ』は『甘え』です」は危険な嘘 産婦人科医「心に余裕をもって育てられるようサポートを」

宋さんが全てを語ってくれていますね。つまりは「人それぞれ状況が違うのだから、他人に口を出すな」ということ。

僕の妻の場合

僕の妻は2人子どもを産んでいます。産後の様子を一番近くで見ていた人間としての率直な感想として

きんげん
つ、つらそう…

でした。

冷静に状況を整理してみても…

  • 鼻の穴からスイカを出すかのような出産を死ぬ気でやる
  • 休む間もなく自分の体液を赤ちゃんに与える
  • でも産後の体はボロボロ

いや、これまじでしんどいでしょ。

特に最初の出産直後は息子(生後1カ月)がある病にかかり、入院もしました。そのときの妻のメンタルたるや…おそらく「産後うつ」一歩手前だったと思います。

(息子の病気についての顛末はこちら)
新生児が発熱したらどう対応すればいいの?【息子が細菌性髄膜炎にかかった】

そんな状態でもうちの妻の場合は自殺はしませんでした。ただ、一歩間違えれば本当にどうなっていたかわかりません。もしかしたら最悪の結果になっていたかも…考えただけで鳥肌がたちます…

手前みそになってしまいますが、僕がそばに居続けたことが大きかったと今になって思います。(実際、妻もそう言っていました)

ママが大変なときに大事になってくるのはパパの存在です。パパのサポートにすべてがかかっているといっても過言ではありません。

産後ケアに失敗すると地獄に落ちる…

しかし、「ただ一緒にいるだけ」では何の意味もありません。一緒にいるだけで何も動かないようだと本当にあとで地獄に落ちます。(僕はもう体半分地獄にいます)

ちょうど、具体的な地獄を言葉で表現してくれたtweetがあったので、はっておきますね。

いかがですか?これを見てぼくは背筋が凍りました。凍った背筋からかき氷が作れました。そのくらい凍りました。

そしてそのあとに妻の顔を思い浮かべたら大量の汗が額から出てきました。この先、妻がこういう気持ちにならないとは限りません。僕は妻に見捨てられたら人生終わります。

ただ、もうすでに僕は産後ケアの初動に失敗しているんです…どういうことか?すこし説明しますね。

産後ケアの失敗(僕の場合)

妻が2人目を出産したときのことです。1人目は無痛分娩でした。ただ、「無痛」といっても「子宮口がある程度ひらくまでは麻酔をいれない」という方法でしたので、麻酔をいれるまでは普通に?めっちゃ痛そうでした。

そして2人目は自然分娩でした。このときの僕の思考回路は

きんげん
無痛でもあれだけしんどそうだったのだから、自然分娩だと信じられないくらいしんどいはず…

でした。

そして無事に第2子出産。当然僕のイメージでは

死にそう…一歩も動けない…

こんな感じを想像していました。しかし、産院から帰ってきた妻は

ただいま~

こんな感じで意外とあっさりしていたのです。後から考えれば、

  • コロナ渦だったため出産中のしんどい様子を目の当たりにしていない
  • この第一印象を鵜呑みにしてしまった

これが大失敗の始まりでした…そして2児育児のスタートです。でも僕の気持ちにはすこし余裕がありました。

なんてったって

  • 妻は意外と大丈夫そう(本当は大丈夫なわけない)
  • 僕は育児休暇取得中
  • 義母がヘルプにきてくれていた

という状況なのです。

そしてそんな慢心が大参事を引き起こしました。なんと「妻をちょこちょこ働かせる」ということをしてしまっていたのです。

具体的には…

きんげん
あ、ちょっとそれとってくれない?あ、いま抱っこかわってくれない?

こんな感じです。

「産後の妻の体はボロボロ」っていう事前知識がしっかりあったのにもかかわらず…それで最近こんなことを言われたんです…

産後すぐのとき、私のことを動かしたことはたぶん一生忘れない。
きんげん
ちーん

ぼくの人生終了のゴングがなりました…

そこから何とか取り戻そうといま必死に頑張っています。みなさんは僕のようにならないように、絶対に産後フォローをしてください。

もう1度いいます。

絶対に手厚くフォローしてください。

さもなければ地獄におちます…

まとめ

 

ポイント!

  • 「産後うつ」は「甘え」なんかじゃない
  • 「産後うつ」は怖い病気
  • ほぼすべてのママが発症する可能性がある
  • 予防には一番近くにいるパパのサポートが大事!
  • 産後ケアを間違えると地獄に落ちる…

「産後うつは甘え」なんていう適当な言説に惑わされずに、しんどい状態になったら必ず病院へ!

そしてそんな状態にならないようにパパはフォローしてあげてください。

地獄へ体半分つっこんでいる人
地獄へ落ちないように…

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