【感想】ぼくが子どものころ、ほしかった親になる。【最高の育児書です】

ちょうど息子が病気で入院していたときに出合った本です。最初はなんの気なしに手にとって読み始めたけれども、なんて言うのでしょうか。
こんなに心地よい本は初めてかもしれない。

そう思いました。

それは文章に嘘がないからです。自分と誠実に向き合い、葛藤し、そしてそこから見える一筋の光のようなものを2歳の息子さんへのメッセージとしているのではないか、そう思いました。

著者は写真家の幡野広志さん。写真家であり元猟師であり、一児の父。そしてガンで余命宣告をうけた末期がん患者です。

僕はガン患者でないけれど、生後1カ月で病気になった息子がいます。
(病気と入院の顛末はこちら)
新生児が発熱したらどう対応すればいいの?【息子が細菌性髄膜炎にかかった】 入院生活ってどんなもの?【息子が長期入院して思うこと】

だから勝手に親近感を覚えていました。そのせいもあってか、全ての文章が僕にとってリアルでそして激しく本質的でそれでいて太陽のようにぽかぽかとあたたかいものだでした。

肩書だけみると、余命少ない患者が命のすばらしさについて語る内容だと思う人もいるかもしれません。そんなお涙ちょうだいものを期待するなら本書を読まないほうがいいでしょう。

この本の守備範囲はとても広いです。それはさながら広島カープの名セカンド菊池のよう。この本は、哲学書であり、教育書であり、そしてライフハック本でもあります。

特に印象に残ったのは、2歳の息子さんに「自分で選ぶ練習をさせている。」という話。自分で選んだ経験が無い子は大人になってから自分で選ぶことなどできない。自分の人生を自分で切り開いていくには、まず「自分で選ぶ練習」をすること。そのために幡野さんは息子さんに、日常の場面においての選択を任せていると言います。それはどんなに小さなことでもいいのです。

例えば、スーパーでのお菓子選び。大人が予算を考えて合理的に選択すると5秒でこの場面は終わります。しかし、幡野さんはそうはしません。時間はかかってもいいから、自分で選ばせるのです。子どもの選択基準は大人とは違います。パッケージやデザイン色、どんな音がするか。そんなところで選んだりします。幡野さんの息子さんはじゃがりこが好きらしいです。

きんげん
か、かわいい

そして、その選択で失敗することもあります。しかし、その失敗こそが大事。その経験が「自分のやりたいことがわかる人」になるためには必要なのです。ここは幡野さんの人柄がすごく伝わってくる部分でした。

自分の考えを日常の細やかな出来事にまで誠実に落とし込むことができる人なのだ、僕はそう思いました。

それは写真家として世の中を鮮やかに切り取ってきた目があるからなのでしょう。

そして息子さんのことを本当に愛しているからでしょう。

育児中のお父さん、お母さん。

そこらへんの育児書より100倍得るものが多い本です。

ぜひご一読あれ!

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